人の顔が見られなくてもいい(続:人前に立つときの緊張や、あがりについて)

きのうの投稿(「オーディエンスをお誘いする」って?)にも関連して… 人前で話したり、パフォーマンスをしたりするとき 「人の顔が見られない」と言う人は少なくないですね。 私もそうでした。 で、「人の顔が見られない」「でも見なくちゃ」 と思うと、「ああ、でも見られない」「でも見なくちゃ…」と、ループにはまってしまうのです。 ループしているうちにますます顔が赤くなってきたりして…。 実はあるときから私は 「人の顔を見なくてもいい」と決めたのです。 見ようとすることで圧倒されてしまうなら、べつに見なくていいと。 ただ、人が居ることには気づいていようと。 (というか、忘れたくても忘れないんですが…) 実は、見ようとすることも大変だけど、見ないようにすることも大変なのです。 圧倒されたくないからといって、人を視線に入らないようにするのは、後ろを向くか、目をつぶる以外にはむずかしい。 (でも実は昔、R.E.Mというロックバンドのコンサートに行ったとき、最後の曲でシンガーのマイケル・スタイプが後ろを向いて観客に背を向けて歌ってくれたことがあり、その歌はすばらしかったです。後ろを向いて歌って...
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「オーディエンスをお誘いする」って?(人前に立つときの緊張や、あがりについて)

教師になる前私は、人前で歌ったり演奏したりすることについて、アレクサンダー・テクニークのレッスンでよく見てもらっていたのですが、 歌をとおしたアレクサンダー・テクニークのレッスンのなかで、 人前に立ったとき「オーディエンスをお誘いするようにしましょう」 と、いつも言われる先生がいました。 私はそれがずっと、よくわからなかったのです。 でも、きのう、音大のクラスで教えていたとき、学生とやりとりしながら、あ、そうか、と、腑に落ちたことがありました。 その学生も、人前で歌うときに緊張してしまうことに悩んでいて、 「人の視線が刺さるようです」なんて表現されていました。 それで、 部屋にいる人たちを見るとき、 目で見ているのではなくて、頭の後ろで見ていることを思い出してみましょう? 頭の後ろ(=視覚野)にただ情報が入ってきている、 それに対して、ただ受け取るだけで、何もしなくてよいのです… 私は、そんなことを学生さんに言うのと同時に、 同時に、これから歌おうとしている歌の世界も、あなたは見ている。 情景とか、歌にこめたい想いとか、そういうものを見ている。 それも、視覚野でやってい...
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報告:声を出すこととアレクサンダー・テクニーク講座

きのうは、声を出すこととアレクサンダー・テクニークのワークショップでした。 9名の方がいらしてくださいました。歌を歌う方や、話すときの声について興味がある方などです。 歌は、いろんなジャンルの歌を歌っている方々が集まりました。 声楽、合唱、ミュージカル、ポピュラーの弾き語り、、 声の出し方はさまざまです。 発声について、あえて意識しない歌い方もありますね。 どれもそれぞれ、よさがある。 でもここでは、専門的に学ばれている方も、そうでない方も、声楽やボイストレーニング以前のところ、 自分の体全体を邪魔しないで声を出す、ということを、 ゆっくり動くことや、私が触れることや、ふだんと意識のしかたをちょっと変えることをとおして、見つけていきました。 そして、ひとりひとりが持ってこられた歌を歌い、本を読んでいただきました。 2時間半で9人、全員、歌ったり人前で話したりしていただけるかな、 本当は一日かけてやる内容だったかも?と、ちょっと心配したのですが、ちょうど時間内に全員やっていただけました。 「グループワークは、ほかの参加者が目の前でみるみる変わっていくのを見られるのでとても楽しい...
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あがり症(続き)

今日から音楽大学での新しい期がはじまりました。 受講者が入れ替わって、新メンバーで、今日から毎週のクラスです。 去年は数名だった声楽科の学生さんが、今年は一番多く、次がピアノ。残りがフルート、トランペット、ドラムスなどの学生さん。ありがたいことに定員以上のお申込みがあって抽選になったようです。去年に参加した学生さんが「来年も参加します!」と言ってくれていたけれど、抽選から外れちゃったかな。 新しい学生さんたちは、アレクサンダー・テクニークについて聞いたことがないという方がほとんどでした。受講動機を聞いてみたら、「本番であがってしまうのをどうにかしたい」というようなことを言っていた人が、やはり多かったです。「心を強くしたい」と言っていた人も。 というわけで、先日書いた「あがり症」の話の続きです。 先日の記事では、「あがり症」「人前での緊張」に対処するためには、ふだんのことを見直してみることが有効だということについて書きました。実際私は、ふだんのことを見直すことによってあがり症が軽減する例をとても多く観てきています。でも同時に、人前で立ったときの本番で起こることをとらえ直すことも、...
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あがり症の方に

音楽家などの方から、コンサート、あるいはオーディションなどの本番であがってしまって普段どおりに演奏できない、と、相談されることがよくあります。「ふだんは、そんなこと起こらないのに、手がふるえたり、動かなくなったりする」と。 「そんなときどうしたらいいか」ということですが、本番の「そのとき」に対処できるアイデアも、ありますが、それと同時に「ふだん」のことを見直すこともやっぱり大事なんですね。 「ふだんは問題なく弾ける」と、たいがい、言われるし、それは本当だと思うのだけれど、ふだんも実は、問題ない程度に起きているなにかがある。ふだんなら問題がない何らかのその人の傾向が、本番になってアドレナリンが出てきたときに、強調されて現われてくる。そしてそれが、自分のパフォーマンスを邪魔することになってしまったりします。 それを変えたいとか、見直したいと思うのなら、やはり、「ふだん」のことを見てみることからはじめるのが、早道なのではと思います。 たとえば演奏家は、指の動きについてはすごく意識が高いのだけど、胴体とか、足とか、首とかのことは意識したことがなかったりする人が多いようです。...
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