先週、アレクサンダー・テクニークの先生、アン・ワックスマンがニューヨークから2年ぶりに来日しました。
アンは、今までに3回ぐらい来日しています。最初に来たのは10年以上前じゃないかな?
美人で颯爽としていてとてもかっこいい人で、教え方もすばらしいけど、ちょっと近寄りがたいかも?という印象が、最初のころはありました。
(ニューヨーカー気質ではっきりダイレクトにものを言ったりするのに私が慣れていなかっただけかも?)
でも今回は、時間は短かったのだけど、以前よりアンと近づけたような感じがしました。
ワークするところを見てもらって、「2年前と全然変わったね!」と言われてちょっとうれしかった。
アンは、教え方は、いわゆるチェアワーク、テーブルワークなどの、オーソドックスな教え方を得意としている。
型がある教え方の落とし穴は、ひとつの型にすべてのことをはめたくなっちゃうことじゃないかと思うのだけど、
(いやそうじゃなくても、アレクサンダー・テクニークの場合、「原理」があるので、アレクサンダー・テクニーク自体の落とし穴といえるかな?)
アンは、生徒を型にはめることがない。
人をよく見ていて、「私が思うに、あなたの場合はたぶんこうよね」「でもあなたの場合はそうじゃなくて、むしろこうかもね」と、その人その人に必要なアドバイスを言っている。
それから、いい悪いを言わず、ちがう教え方、ちがうやり方をけして批判しない。
(見習いたいところだなあ。)
そして、勉強家で、昔から今までずっと、いろんな先生から学びつづけている。
「ほかの先生にレッスンを受けるのは、アレクサンダー・テクニーク教師にとってはすごく必要なことだよ。そうじゃないと、トレーニングコースにいたころの繊細さを忘れてしまうからね。へんな癖をいろいろくっつけちゃってね。」 となんども言っていた。
なんというか、自分に足りないものを学ぶ、というよりも、ニュートラルでいるために学びつづけている、というようなニュアンスにきこえた。
それがまた自然体で好ましかった。
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毎回、思うことだけど、いいレッスンを受けると、
「強引な力の使い方や、むりに変化を起こそうとすることはしたくない、と、いつも思っているのに、やっぱり気づかないレベルでそうしちゃってたな」と、気づかされる。
「なにもしない」というのは、ほんとむずかしい。
でも、「なにもしない」ことができると、視点がひろがって、今まで気づかなかったことが見えたりする。「なんで今まで気づかなかったんだろう?」って。。
それが、たのしい。
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