ボストンにて、アレクサンダー・テクニークのティーチャー・トレーニング・コース2日目。
約2週間づつ、ここに、ほぼ毎年訪れて11年目になる。
卒業する人がいて、新しく入ってくる人がいて、人は少しづつ入れ替わるけれど、同じ場所で、同じよい雰囲気で、同じ先生が同じコンセプトでずっと授業を続けている。
まずそのことがすごく貴重でありがたいことだ。
クラスはその時期によって、実践的なときもあれば、ディスカッションが多いときもあれば、個人的な問題によりフォーカスがあたっているときもあるけれど、奥底に流れるコンセプトは変わらないように思える。
今回はけっこう実践的で、お互いにハンズ・オンして(手を触れて)ワークしあう時間が多い。
この、お互いにワークしあう時間が私はとても好きだ。自分自身がほかの人とワークしあえるのもいいし、ほかの人がお互いにワークしあっているのを見ていても、なんというか美しくて、見ていてうれしくなる。
なにがいいかと言って、批判がないのがよい。それも、批判の気持ちを内心もっていてそれを外に出さないというわけではなく、思ったことは口に出す。「え、そんなこと先生に言っちゃっていいの?」と、こちらが驚くようなことも言う。でも、そこに非難のトーンがなぜか感じられない。
たとえば触れられて心地よくなかったら、そう言うけれど、そこにあまり非難のトーンがなくて、「どうしてだろうね、こうしてみたら違うかもよ」「ふーん、じゃあ試してみるね」とか、「心地よくないけどたぶんそれは私の問題だろうね」とか、なんだか、いい、悪い、というジャッジにならないのだ。
これはやっぱりすごいことだなと思う。
アレクサンダー・テクニークのクラスがいつでもどこでもこういうふうに行くというわけではない。
やっぱり、こういうような態度で生徒たちがワークしあえる関係性と雰囲気がつくられているのは、先生たち=トミー・トンプソン(Tommy Thompson)とアシスタント教師のデビ(Debi Adams), ボブ(Bob Lada), ジェイミー(Jamee Culbertson) の哲学を、みんなが共有しているからだろうな。
ひとりひとりの人間を本当の意味で信じていて、他人が何もその人に押し付けることはできない、お互いに対話しながら発見しあい、学びあうことだけだと。
かといって先生たちに威厳がないわけではない。
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投稿者プロフィール

- ATI認定アレクサンダー・テクニーク教師(教師歴26年)
国立音楽大学非常勤講師。20歳でアレクサンダー・テクニークに出会い、1600時間の養成課程を経て1999年に認定取得。その後米国ボストンのAlexander Technique Center at Cambridgeで学ぶ。野口整体、プロセス思考心理学などにも関心を持ち、学びを深めながら、「自分の心身全体を自分のものとして取り戻す」アレクサンダー・テクニークのレッスン/講座を指導している。
【主な著書】
『演奏がもっとラクになるアレクサンダー・テクニーク実践のヒント48』(ヤマハ)
『無駄な力がぬけてラクになる介護術』(誠文堂新光社)など。
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アレクサンダー・テクニーク
自分の身体を意識することの大切さを勉強させてもらいありがとうございます。
これからもよろしくお願いします