アレクサンダー・テクニークとモンテッソーリ教育

7月6日、「モンテッソーリ@ホーム」という、おうちでできる範囲でモンテッソーリ教育の考え方を生かして、子どもが育つのを邪魔しないために大人がどんなことをできるかを勉強する会に参加させていただきました。東京や埼玉から、子どもたちを連れたお母さんお父さん方が集まっていました。

赤ちゃんはお母さんの背中で、3歳〜5歳くらいの子どもたちは部屋の隅で、おもちゃで遊んだり、おもちゃ以上に子どもたちが大好きなお掃除道具を使って熱心にお掃除したりしていて、部屋の真ん中では深津高子 さん(AMI 国際モンテッソーリ協会)のお話を聞いた後、子育ての具体的な困りごとについての質疑応答。

これが、聞いててとても勉強になります。

たとえば、子どものこだわりは大事だと頭でわかっていても、ついていけない、というような困りごとには、子どもの年齢を聞いて、もっと高度なお手伝いをさせてみて。やっていることが簡単すぎるから、こだわりのほうに行ってしまっているのかも、というような答えがあったり…(言葉は高子さんが言っていたのとは違ってます)

高子さんは大人たちに向かって話をしながらも、端で遊んでる子どもたちのことをすごくよく見ていて、あの子は今こういうことが好きなんだね、だったら、こういうことをもっとさせてみてもいいかもね、みたいなことを言ってくれます。

たとえば水遊びがすきな子には、小さなブラシと小さなバケツを用意して、上履きを洗うことを提案したり…。「子どもたち、ほんとに集中するんですよね、もう楽しくて」。

子どもたちにとっては仕事が一番の遊びなんだ、というお話。

それと、自由には制限があることを伝えるのもとても大事だというお話もありました。「今日は何時までに出かけるから、何時までには終わらせようね」と最初に決めたらそれは必ず守って、ブレずに冷静に伝えることとか。入ってはいけない場所には入ってはいけないことも、ブレずに一貫して冷静に伝えることとか。

それが終わって、カフェスローのとってもおいしいごはんをいただいた後は、モンテッソーリ教育の先生たちを対象にアレクサンダーテクニークの講座をしました。みなさん、とても喜んでくださってよかったです。

アレクサンダーテクニークとモンテッソーリは、とても共通点がある、というのが、私と高子さんと、きのうはじめてアレクサンダー・テクニークに触れた先生たちの共通した意見です。

観察を丁寧にすること、具体的なことを大事にすること、その人に備わっているものを邪魔しない、邪魔を取り除くだけでいい、ということ、などなど

講座では、立つ、床に座る、ものを持つなどのシンプルな動作を中心に見ていきました。体の慢性的な痛みの改善につながるということと、それと、モンテッソーリでは子どもたちにいろいろな所作をやってみせる機会がたくさんあるので(小さい子どもは見たものを何でも真似する、という性質がある)、それにすごく役立ちますねー、立ち居振る舞いがきれいになるから、なんて言われました。

F.M.アレクサンダーさんとマリア・モンテッソーリさんは、実は生まれた年が同じ〜同い年なのです。(1870年生まれ)

そしてアレクサンダーさんがタスマニアからロンドンに渡ってトレーニングをはじめた時の一番弟子のひとり(アイリーン・タスカー)はモンテッソーリ教育に関わっていて、アレクサンダーさんも、子ども時代からの教育が大事だと考えていたので大変興味を持っていたということです。

Share Button