話すとき、目を楽にしている

「話す、聞く、伝わりあう」ワークショップの報告
五感の記憶を、今ここにいる自分と統合する
アイボディ、アレクサンダー・テクニーク、自分の奥行き
アレクサンダー・テクニークとは?

「話す、聞く、伝わりあう」ワークショップの報告

先週末、「話す、聞く、伝わりあう」がテーマのワークショップでした。

まずは、体全体のつながりを思い出すこと、
呼吸の通り道をひらくこと、
そして、見ること、見えてくることを、じっくりやるところからはじめました。
見ること、見えてくることって、話すことと関係あるのかな?
と、思われるかもしれません。

こんなカンジです。

話すときに、目を楽にしている
かといって、目をふせたり、目をそらせたりしなくてもいい
自然に前を向いていたら
話す相手がいて、そのまわりの空間がある
まぶたは開いていて、まぶたをとおして、ただ情報が入ってくる

相手がそこにいることを、ただ受け取っている
相手のまわりの空間も、受け取っている
そこに、緊張感はあったとしても、体をガチっと固めてはいない

たとえ画面越しであっても、お互いの存在を感じて、
コミュニケーションが生まれ、声が届く
(下につづきます)

話す、聞く、伝わりあう~五感の記憶を、今ここにいる自分と統合する


話したい内容を、これから話そうとするとき、
自分自身が、自分の話す内容を、自分でどのようにとらえているかを、
意識してみることもやりました。

言葉としてだけとらえているのか?
ヴィジュアルと五感でも、とらえているのか?

もともとの体験は、ヴィジュアルと五感で、体験している
だけど、話す準備をして言葉を探しているうちに、それが、どこかに行ってしまっている、ということがある。
その五感の記憶を、もう一度、いまここにいる自分と統合する。
そこから話してみる。

すると、より生き生きと、楽しんで話すことができ、
聴き手も、話し手の体験を追体験しやすくなったりする。

 

これは、話すことに限らず、演奏や、パフォーマンスにも応用できますね。

ワークショップの後半は、参加者のそれぞれの存在によって、お互い自然に学び合えるような雰囲気になりました。

(次回のオンライン・ワークショップは、11/3目を楽にしていると、見えてくるーオンラインワークショップ お申し込み受付中です。)

アイ・ボディと、アレクサンダー・テクニークと、自分の奥行き

「見ること、見えてくること」を、私がアレクサンダー・テクニークのレッスンに取り入れるようになったのは、私がアイ・ボディというワークを学ぶようになってからです。

アレクサンダー・テクニーク教師だったピーター・グルンワルドが、自分の近視を直したいと思い、アレクサンダー・テクニークの原理を見ることに応用し、独自のメソッドに発展させたものです。

日本では、ピーターと、もう1人マティアス・アードリックという先生が教えてくれています。対面のときにはハンズ・オン(触れるワーク)をしていましたが、今はオンラインワーク。オンラインになってからは、誘導瞑想を取り入れたワークをしたりしています。

私は、アイボディを教える資格は持っておらず、アイボディを教えることはできません。そのかわりに、アレクサンダー・テクニークを教えるときにアイボディで自分が実感したことを取り入れています。

すると、

三次元的になる = 自分が立体であることと、まわりの環境の立体感、そしてそのつながりが、とらえやすくなる

そう感じています。

自分が立体である、というのは「奥行き」を思い出す、取り戻す、ということとも言えます。

アイボディを学んでから「奥行き」ということを意識に含めることの大切さを実感するようになり、アレクサンダー・テクニークのレッスンでもそのことを含めるようになりました。

11/3(木祝)”目を楽にしていると、見えてくる”ワークショップのお申し込みはこちら

アレクサンダー・テクニークとは、「抑制」の原理を使って、「自分の使い方」を見ていくもの

アレクサンダー・テクニークというのは、いろいろなことに応用することができる、自由度が高いもので、いろいろなことと、組み合わせることができます。ヨガとアレクサンダー・テクニークとか、太極拳とアレクサンダー・テクニークを組み合わせたりしている先生もいます。

では、アレクサンダー・テクニークとは、いったい何なのか? というと、
「抑制」の原理を使って、「自分の使い方」を見ていくもの

「抑制」の原理を使って、太極拳をやると、アレクサンダー・テクニーク的な太極拳になるし、「抑制」の原理を使って、ピアノを弾いたりすることもできます。

「抑制」、そしてそれをはじめとするアレクサンダー・テクニークの原理について、言葉で説明するのは、いつも難しいです。
私のウェブサイトには、ずいぶん前に私が書いた説明を載せています。
もっといい説明ができたらいいな、と、日々、模索しているところです。

でも、言葉では理解できなくても、体験すると納得できること、と言えるかもしれません。(私にとっては、そうでした)。

その体験は、「つかまえた!」と思ったら、見えなくなったり、
そんな感覚体験かもしれません。
そして、つかまえようとするのをやめたときに、現れてきたり…。
そういうことを、「おもしろい」と思うようになったら、
あなたも、アレクサンダー・テクニークの沼にはまりつつあるのかもしれません。
私は、そんなこんなで、アレクサンダー・テクニークに出会ってから、気づいたら34年になっていました。
アレクサンダー・テクニークは、大事なことに取り組むときも役に立つけれど、
日々のなにげない体験をも、新鮮に、味わう助けになっているような気がします。

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