緊張しているとき、気づかずに首を固めているということがよくあります。
たとえば、手や指がうまく動かないというようなときも、首の緊張から来ていることがよくあります。首には頭と、体の末端をつなげている神経がたくさん通っているからです。
また精神面で緊張したときにも、首が硬くなっていたことに、あとから気づくことも多いのではないでしょうか。
逆に、首をゆるめることができると、いろいろなことが変わってきます。
しかしながら、ゆるめようと努力したらゆるむ、というものでもないですね。
ここでのポイントは、首を「ゆるめよう」とするかわりに、頭=頭蓋骨の動きのほうを見てみることです。頭の立体全体を意識して、頭と首が出会うところがどこかな? と観てみつつ、ゆっくり、スローモーションのようにゆっくり動かしてみてください。
ゆっくり動かすことで、ふだん固めているところが動き出してきたりします。
体の中心に長く伸びている背骨の一番上に、頭が楽に乗っている、その感覚を、 頭をゆっくり動かしながら味わってみましょう。
そのとき、頭のうしろ、後頭部が丸く後ろにでっぱっていることをあわせてイメージしてみましょう。後頭部は自分では見ることができないので、存在をなかば忘れていることがあるかもしれませんが、大事なところですね。
頭を動かすと、見えるところがうつりかわっていきます。
見えているものを見ながら、頭を動かしてみましょう。
体だけに集中するより、視覚を使って、外との関係を認識しながら動くほうがよいです。
このシンプルなワークは、手足を動かすときや、より複雑な活動をするとき、また呼吸や発声、人前でのパフォーマンスなど、さまざまなことをやる前にやってみるとよいですし、また一日が終わって休むときに、緊張をほぐすためにやってみるのもよいです。
「寝ていて体が痛くなる」というような方には特におすすめです。枕を変えるより効果があるかもしれません。
頭の回転と胴体の回転
首の自由さを思い出したいとき、胴体とのつながりにも意識をもってみると、よりわかりやすいかもしれません。
頭~首~胴体とつながりをもちながら、らせんに動けることを味わってみましょう。
投稿者プロフィール

- ATI認定アレクサンダー・テクニーク教師(教師歴26年)
国立音楽大学非常勤講師。20歳でアレクサンダー・テクニークに出会い、1600時間の養成課程を経て1999年に認定取得。その後米国ボストンのAlexander Technique Center at Cambridgeで学ぶ。野口整体、プロセス思考心理学などにも関心を持ち、学びを深めながら、「自分の心身全体を自分のものとして取り戻す」アレクサンダー・テクニークのレッスン/講座を指導している。
【主な著書】
『演奏がもっとラクになるアレクサンダー・テクニーク実践のヒント48』(ヤマハ)
『無駄な力がぬけてラクになる介護術』(誠文堂新光社)など。
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