フランク・ピアス・ジョーンズ”Feedom to Change”読者並走翻訳プロジェクト

FMアレクサンダーさんに直接指導を受けた教師のひとり、フランク・ピアス・ジョーンズが、アレクサンダー・テクニークについて書いて1976年に出版された、”Feedom to Change”という名著があります。
 
『存在に触れる』(トミー・トンプソンが書いたアレクサンダー・テクニークの本)を訳した松代尚子さんが、先週から、この本を訳し始めました。
 
フランク・ピアス・ジョーンズは、私の先生の、トミー・トンプソンの先生だった人で、トミーの話の中にもしょっちゅう出てきます。
 
そのトミーの弟子のデビが5月に来日しましたが、デビも以前から、この本をとても勧めていました。(ぼろぼろになるまで読んだ本を見せてくれました!)それで、「この本は日本語に訳されている?」と聞かれ、「残念ながらまだなんです」と答えると、とても残念そうでした。
 
かつて、2002年(22年前!)、私がボストンにあるトミーやデビの学校に、最初に勉強しに行ったすぐ後に、この本を一部分、訳したことがありました。本の後半にある、「教えることへの覚え書き」「F.M.アレクサンダーと感覚の再教育」「学び方を学ぶ」の3項目です。訳したといっても、わからないところは飛ばしたままになっているような、そんな訳です(私の英語力ではなかなか難しくて)。
 
でも、自分にとって、とても洞察になるような内容で、なんとかこれを全部読みたい、と思ったのでしたが、そのあと年月が経ってしまいました。
 
その十数年後、デビの来日をきっかけに、「教えることへの覚え書き」を松代尚子さんに直してもらい、いつか本全体を訳したいね、と話していたのですが、それから、また年月が経ってしまいました。
 
このたび、満を持して、全部訳すことをなおこさんが決めました。
 
出版できるかどうかはわかりません。(訳が完成した暁に、出版社のMouritzに連絡して、許可が取れたら出版ができるようになるはず)。
 
まずは、クローズドなグループを作って、「勉強会」の名目で訳していくという形でやっていきたいと思います。(デビとも相談して、そういう方向になりました)。
 
 
noteのメンバーシップ機能を使って、週2回で各1ページ半ずつくらい翻訳をシェアする形で考えています。登録していただくと、メールに翻訳をお届けします。そして、読者のみなさんからは、気が向いたときに随時、感想やフィードバックをいただく形で、翻訳に併走していただけると、翻訳者なおこさんが、本を訳しきるための励みになります。
 
不定期で、メンバー限定のZOOMを使ったシェア会的なものも行うかもしれません。

週2回で1頁半のペースで、一年半で本が訳し終わる見通しです。

月々1000~1500円くらいの有料にさせていただきます。料金は8月中に決定します。(35人ほど集まったら翻訳の時給1000円になるくらいの料金…)。月1320円とさせていただくことに決定しました。
 
9月から開始します。
参加していただける方はご連絡ください。8月末に、noteのメンバーシップへのご招待をお送りします。ご質問も歓迎します。yuriko@littlesounds.com

noteを使うのがはじめての方は、以下で会員登録をしておいてください。会員登録は無料ですが、クレジットカード登録が必要です。
https://note.com/

途中からのご参加は募集しない予定なので、興味をお持ちでしたらこの機会にぜひ。
 
アレクサンダー・テクニーク教師や、教師を目指して勉強しているみなさん、ずっとアレクサンダー・テクニークを実践し続けたいと思っている方々には、とてもお勧めです。
 
アレクサンダー・テクニークって何をやっているのか、説明しずらい、と、よく言われますが、そこを、丁寧にわかりやすく書いています。言葉にしにくいアレクサンダー・テクニークを、なんとか論理的・科学的(1970年代当時の科学で、今との違いも感じられますが)に伝えようとしていている本です。
それと同時に、フランクから見た、F.M.アレクサンダーの人となりについて書かれてもいて、それも興味深いです。
 
なおこさんは、訳しながら、「内容がほんとにおもしろい。アレクサンダーについてこういうふうに書いてくれてうれしい。訳してて楽しい」と言っています。
 
 
”Feedom to Change” の、’notes on teaching’という項目なかの一節を紹介します。
 
このテクニークは変化と成長を扱います。
知っていることを他の人に伝える前に、教師は[変化と成長の]プロセスを実際的に理解できるだけの十分な変化を、自分の身をもって体験していなくてはなりません。
しかも、変化のプロセスは続いていなくてはなりません。アレクサンダー・テクニークを教えるようになったとき、そこで学びがストップしたりはしないのです。
それどころか教師はレッスンの中で、生徒さんと同じくらい学ぶはずなのです。
 
この項は、その続きも大変面白く、片桐ユズルさんが「地図は現地ではない」と言っていたのは、アレクサンダー・テクニークで言うと、このことだな、と思い至るようなことも書いてあります。

もしよかったら、一緒に読みましょう。

“Freedom to Change”読者並走翻訳プロジェクト
あまり大々的には募集しないつもりですが、アレクサンダー・テクニーク教師仲間の方々、そして、教師でなくてもATに興味を持ち続けている仲間の方々のご参加をお待ちしています。
 
【追記】なおこさんより、参加希望の方々には、トミー・トンプソン『存在に触れる』も読んでいただけたらとのことです。この2冊は、同じことを、少し違う方向から光をあてているような本だと思います。『存在に触れる』は私のところにも今、若干在庫があります。送料込み3200円(ただし、今の在庫がなくなったら、円安を鑑みて、値上げさせていただくことになりそうです)。Amazonでも購入可能です
 
 
“Freedom to Change”の原書を合わせて読みたい方は、こちらで買えます。 Kindle版なら千円ちょっとで買えます。 ペーパーバック版はあいにく、高騰してます。  

Feedom to Change book
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