きのうはジャズギタリストの生徒さんのアレクサンダー・テクニーク・レッスンがありました。今日で10回目のレッスンです。
テーブルワーク(寝た姿勢のワーク)、座る立つのワークなどの後、実際的なワークの時間で、今日は、「速いカッティングに手がうまくついていかない」という課題について見てみました。
今まで、座る姿勢でどう体を使うかということや、腕全体をどう意識して、どう使うかということは、すでにやってきていて、ずいぶん楽に弾けるようになったとのことですが、早いリズムになると、うまくいかないようです。
そこで、
・腕の自由さを保ちつつ、ピックをとおして指が弦を動かす感触を意識してみる
・ダウンストロークのときは、ひじから先~親指のつながりを意識してみる
(腕全体の動きの自由さを見たときは、ひじの外側を意識しましたが、今度はひじの内側です。)
というのをやってみました。
そうすると、より力強いピッキングができ、早く動かしてもリズムが乱れません。
生徒さんは、
「今までのレッスンのなかで、力を入れちゃいけない、ということを意識しすぎていたけど、そうじゃないんですね」
と、言われました。
そうです。必要な力と、不必要な力があるんですね。
そして不必要な力をいれて体を固める癖がなくなってくると、
必要なところに力を使いやすくなっていきます。
なので多くの場合、レッスンの最初のほうでは、不必要な力をいれるのをやめることから学んでいくことが多いのですが、いつも抜くことだけが大事なわけではない、のです。
力を抜くことが目的なわけではなく、
使いたいところに力を使うために、余分な力は抜く、ということです。
そして力を抜くことだけを考えていたら、くずれ落ちてしまうので、そのためにはやっぱりそれ以前に体幹の、プライマリー・コントロールのサポートが必要です。
—–
このへんの、ギターにおいて「どう力を使うか」に関しては、ボストンのギターの先生、ジェラルド・ハーシャーさんのレッスンを受けたときに学ぶところが多かったです。
ジェラルドさんはアレクサンダー・テクニークの教師ではありませんが、アレクサンダー・テクニークを元にしたアンドーバー・エデュケーターという教育法の資格を持っているギタリストです。
私も、まだまだギター、上手とはいえませんが、ずいぶん楽になりましたよ。
私(石井ゆりこ)のアレクサンダー・テクニークのサイトはこちらです。