「頭の穴追いの愉気」

先日、ひさしぶりに、整体協会の「愉気法研究会」に行ってきました。

今回のテーマは、「頭の穴追いの愉気」です。
秋口には、頭の神経が過敏になることが多いので、
神経を休めるためにも、いい愉気だそうです。

私自身、秋口には頭が痛くなったり、神経が疲れたりする傾向があるのを感じていて、
何年か前にこの「頭の穴追いの愉気」をやった後、とてもすっきりして以来、
気に入ってしまいました。

愉気っていうのは、自分自身に気を集めながら、相手にじーっと手をあてるというやり方です。
アレクサンダー・テクニックのハンズオンとも少し似ているところもあるけれど、自分も相手も基本的にじーっとしているところが、まず違うかな。
でも、まず自分自身に気を集める。相手に『何かしてあげよう』とか、『気を送ろう』とは思わなくていい。むしろ思わないほうがいい」というところが似ています。
アレクサンダー・テクニックでも、必要なのはnon doing hand (何もしない手)だなんて言います。

しかし「頭の穴追いの愉気」は、ほかの愉気にくらべても、
普通に考えるとかなりミステリアスです。
「頭のてっぺんの、目と耳の交差しているらへんに、少しへこんでいるところがある。そこにまず手をあてて、その穴から、堤防がきれたように、溝ができてくるので、その溝を、指で追いながら愉気していく。」
文字で書くと、ますますわかりにくいですが、
実際やってみても、頭で考えると全然わかりません。
「なんとなく、そういうふうなつもり」という感じでやってみるだけです。

それでもやり終わったらすっきりするので不思議です。

逆に、あまり考えて、「あっちかな?」「こっちかな?」とやったり、ぎゅーっと押して穴をあけようとしてしまったりすると、頭皮が緊張して逆効果だそうです。

私がこれを好きなのは、実際やってすっきりする、ということ以外に、
「技術じゃない」部分でやっていい、やるしかない、という点です。
型も全然ないし。
自分の勘を信じてやるしかないところです。

場所がちょっとぐらい、もしくは、だいぶずれていても、何かやろうとしすぎていたりとか、そういう余計なことがなければ、何らかの効果があるみたいです。

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このあいだ組んだのは、障害者の介護の仕事をしているという男性でした。
「腰痛に悩まされていたのだけど、整体をはじめたら、腰に弾力が取り戻って、すっかり治った。それまでいろいろなところに行っても、治らなかったのだけれど」だそうです。

腰痛の人にはアレクサンダー・テクニックもお勧めですが、整体協会の整体もお勧めです。
アレクサンダー・テクニックのほうが、元が西洋から来ただけあって、ひょっとしたらミステリアスさは少ないかも。(それでも、「不思議ですねー」と言われることは、けっこうありますが。)

世の中にはいろいろ役に立つものがあって、あとは、向き不向きとか、相性とかで、
それぞれの人が合う物を選んでいければいいんだろうなと思います。

結局は人間を扱うことで、生き物を扱うことだから、そんなに違うはずはない、
と、以前、私の野口整体の先生が言ってました。

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4 thoughts on “「頭の穴追いの愉気」

  1. 秋口にはあたまの神経がかびんになる!
    そうかー。これは時期的なものだったのかあ。こないだひさしぶりに偏頭痛の発作がでてきて仕事前だったものだからパニック!してしまった。
    やたら本が読みたくなるのも、読めば読むほど脳味噌グルグルするのもそのせいかしら??
    確かにあたまのてっぺんからなんかをどびゅーん、と発射したくなるのです。

  2. yukaさん、
    そうなのよねー。脳みそグルグルしがちになるよね。
    頭の穴追いの愉気、ご希望だったらやりましょうか?
    仲間同士、友達同士でやってみるといいそうなので。

  3. 野口整体を北海道で受けられるところと検索していたらこちらに来ました。
    何だか興味深い内容のお話がたくさんです。
    どなたか北海道で施術を行っている方をご存知でしたら教えていただきたいのです。

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