「お父さんのバックドロップ」

「お父さんのバックドロップ」を観ました。中島らもさん原作、宇梶剛士さん、神木龍之介くん主演の映画です。中島らもさんは、実は昔好きでけっこう読んでました。、まだらもさんが長い小説を書き始める前で、コピーライターとしてや、エッセイを中心に書いていたころで、笑いを追及しているんだけど、弱者に対してや、自分の弱さに対していとおしむような笑いなのでした。しょうもない人物ばっかりなんだけど、生きている、という感じで。で、とうとうらもさん死んでしまいましたけど。

映画とてもよかったです。80年代の大阪の下町という設定になっているのですが、その「80年代」がすごくていねいに作りこまれているのもよかったです。文化住宅(アパート)や、焼き肉屋や、町並みや。。

私は80年代はじめは、主人公の男の子と同じ10代でしたが、郊外に住んでいたのでどっぷりそういう雰囲気につかって生きていたわけではないけれど、でもやっぱりなんだか映画を観て、子どもの頃の原点・的な風景を思い出し、ちょっとその頃に帰りたくなってしまいました。渋谷の映画館の外に出て、「どうしてこんなに風景が変わってしまったんだろう?」と、一瞬愕然としてしまいました。

お父さんがドサまわりのプロレスラーなんですが、子どもと話しているシーンで、
「なんでお父さんはプロレスやってると思う?」
「プロレスが好きだからでしょ!」
「いやちがう、当番だからだ。学校だって、みんなが花の世話ばっかりやっているわけには行かないだろう? トイレ掃除をやる人だって必要だ。それと同じだ」
と言ってたところが、よかったです。
でも子どもはその言葉を聞いているのかいないのか、「お父さんは、僕よりプロレスのほうがずっとずっと好きなんでしょ!」と、怒ってしまうのですが。

はじまりとエンディングの字幕が全部イタリア語なのがおかしかったです。李闘士男監督がイタリア映画が好きで、「この映画はイタリア映画にしたかった!」そうです。
たしかに、イタリア人にも観てもらいたいな。
庶民的などろくささを、おしゃれに描いているところは、たしかにイタリア映画に通じるような気がします。

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7 thoughts on “「お父さんのバックドロップ」

  1. いつも、マイブログへのご訪問ありがとうございます。
    映画、見てないですね最近。
    プロレスってイタリアでもあるんですね。
    ブログのタイトルも変わって、ゆりこさんの新たなスタートって感じですね。

  2. カラツさん、いつもご訪問ありがとうございます。
    ブログのタイトルを変えたのは、実はアレクサンダーテクニークについてどう書くか、書く準備がまだできていないと気づいたからなのです。。ブログ自体お休みしてしまおうかとも思ったのですが、、まぁいちおう優柔不断に開けております。カラツさんのブログはコンセプトが明快で、いいですよね。そういう意味でも学ぶところが多いです。
    いやプロレスがイタリアであるのかどうかはわかりません。(でもたぶん、ありそう。)この映画はほんとにイタリアかどうかは関係なく、監督のイメージのなかにある「イタリアっぽさ」を追求しているようです。そのへん、なんだかかわいいというか、おかしいのです。

  3. ゆりこさん
    もともと映画は好きですが、長い間映画館へ行ってないですねー!
    一番最近見たのは、去年の正月で「ファインディング・ニモ」
    子供達の付き合いで行ったのですが、結構おもしろかった。
    「お父さんのバックドロップ」とはタイトルも強烈ですよね!
    映画自体は知りませんが、キャッチコピーに応用できそう。

  4. ゆりこさん
    こんにちわ。
    お父さんっていうから、自分だと思いました。
    おもしろそうですね!その映画。
    DVDで出てますか?
    是非、みたいですね~!!
    アンバランスな映画好きです。
    引かれます。
    昔、洋ものですが、B級ゾンビ映画を見ました。
    題名は「ブレインデッド」
    さすがB級!!
    コレがマジおもしろい。
    B級なので、予算がないらしくゾンビが怖くない。
    話が急展開しすぎ。
    意味がわからない。
    ゾンビ君たちとダンスを踊ったりするんです。
    そして、最後にゾンビを倒すのは、鼻に注射です。
    参りました。ウケすぎです。
    だいたい、映画って10回ぐらい見ると
    あ~なるほど!って、色々違う見方ができますが、
    10回見ても、意味不明で笑えます!
    絶対に見て欲しいですね。
    たぶん、ゆりこさんハマりますよ。

  5. ゆりこさん、いつのまに?
    私も映画好きで、よくレンタルして見ます。
    でも最近は見ながら途中で寝てしまう。。。
    でも基本的にホラー系は見ません。
    したがってゾンビ系も・・・。
    アン父さんのお奨め・・・といっても、「ブレインデッド」まだあまり見たいと思いません。
    (アン父さん。私が見たいと思うようにもう少しDRM考えてください。)
    (あっ!別に私のことはどうでもいいですが・・・。)
    ところが今朝息子に「着信あり」を今度借りてきて欲しいと頼まれました。
    これから2が封切ですかね?
    怖いらしいです。携帯持てなくなりそうなくらい怖いらしいです。
    ホントは、見ないほうが良いのか迷ってます。
    もし見たら、また感想書きます。

  6. みなさん、コメントありがとうございます。
    そう、この映画はアンパンマンの父さんに勧めたいなと思っていたのです。
    ほかの方も、お子さんのいる方には、とくにお勧めです。お子さんと一緒にいってもいいかも?
    東京では上映終わってしまいましたが地方ではまだやっているようです。
    ここの、最新情報を見てみてください。DVDには、そのうちなるでしょう。
    http://www.cqn.co.jp/backdrop/backdrop.html
    ファインディング・ニモ よさそうですよねー。
    そのうち観たいです。
    B級ゾンビ系ホラーですかー。
    見たらおもしろいんだろうな、
    ただ、私、けっこう影響されやすいので、強烈なのを見ると、2~3日、その世界から現実に戻ってこれなくなってしまうのです。だから気をつけないといけないのです。。。
    ロード・オブ・ザ・リングもまだ観てないんですけど(いろいろな人に勧められるので、観なくちゃ、と思っています)、でも、あれを作った監督の話をどこかで読みました。
    あれだけメジャーになった映画だけど、ハリウッド映画のようには作らない、という方針だったそうです。俳優も、有名どころは全く使わず、作品の質にとことんこだわって、その価値観を共有できる俳優と仕事をする、という方針だったようです。

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