きのうのレッスンの一こま。
ピアノやいろいろな楽器を演奏する音大生。
まじめな青年で、からだに意識を向けることで、無理のない、そしてよい演奏ができるようになりたいと模索中。
むずかしい曲や、大きな音を出す曲のときに少し腕が痛くなるのが気になるという。
ピアノを弾いてもらう。一度弾いてもらったあと、
「からだだけに意識を向けるのではなく、からだの中心から腕をとおして指先まで、そして指の先にある鍵盤、鍵盤の奥の楽器の中で起こっている動きまで、意識を含めてみたらどうかな?」
と言う。
(ピアノって大きいし、動かしにくい楽器なので、ほかの楽器よりも、自分の延長としては考えにくいかもしれないけれど)
意識を変えて弾いてみたら、音がちょっと硬くて力づくだったのが、そしてちょっと表面的な音だったのが、深みのある音になった。腕も痛くないという。
からだの内部の使い方だけではなく、外にあるものの使い方だけでもなく、中と外のあいだの窓をひらいて、行ったり来たりの流れがそこにあることを認識すること、
つい忘れられがちで、でも大事だな、と思います。
そうすると、意図が伝わり、共鳴しあう。
自分という楽器全体と、ピアノという楽器全体が共鳴して、音楽を奏でる。
PS) この文章を、料理のお仕事をしている友人が読んでくれ、「これからモモ(ネパールのぎょうざ)を包むので、いいヒントをいただきました」と言ってくれました。おいしいモモができそうですね。
料理も、楽器演奏も、日常動作も、いろんなことが共通してますよね。
それに、すべてアートになりえますよね。
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