「考えない方がいいみたいですね。」
「考えないときの方がいい感じな気がします」。
と、生徒さんが言うことがあります。
それは、今までの「考え方の癖」を手放したら、うまくいった、
という意味ではないでしょうか。
今まで、「考え」ながら、何かしているとき、
考えることで自分のどこかを固めてしまっていたのかもしれません。
私も昔はそうだったのですが、自分を固めると集中できて、うまく考えられているかのように思っている人は多いですよね。
体のどこか一部分をぎゅっと固めていたり、
あるいは視野をとても狭くしていることも多いのではないでしょうか。
そういうときには、実は考えてもどうどうめぐりだったり、からだや心とうまくつながらないような、頭の中だけの考えにしかなっていないことが多いのではないでしょうか。
自分を固めないで考えられるかどうか、やってみましょう。
「自分を固めるのをやめると、何も考えていないような気がする」という人は多いです。
「なんだかバカになったような気がする」と言った生徒さんもいました。
その実、アイデアの流れが活性化され、体も生き生きしてくることが実感できると言われます。
それは、「考えていない」のではなく、新しい「考え方」なのかもしれません。
もうひとつの「考え方の癖」として、結果に急ぎすぎる、というパターンがあります。
それについては、また後ほど書こうと思います。
アレクサンダー・テクニークでは、thinking in activity(動きのなかで考える)ということが大事だと言われています。thinking のパターンを変えることで、習慣を変えることができると言われています。
まずは、自分が考えるとき、どんなふうにして考えているか、自分の考え方の癖を、観察してみてはいかがでしょうか?