京都音楽博覧会に行ってきました。
http://www.kyotoonpaku.net/
京都音楽博覧会は、京都出身のバンド「くるり」が主催した野外フェスでした。いろいろな土地に根ざしたミュージシャンを呼んできていました。沖縄とブルガリアとアメリカと京都とアイルランド。その土地らしい音楽をやっている人を選んだ、という感じです。日本で名が知られている人もいるけど、半分ぐらいはそうでもない人です。
うん、くるりは、音楽が生まれる「場所」ってものを大切にしている人たちで、そこが私は好きです。
フェスは、最初すごく暑くて、それから雨が降ってずぶぬれになって涼しくなって、しばらく経ったらまた大雨が降って降りやまず、最後には寒かったです。
終わって、京都タワーの銭湯に入って帰りました。同じようにフェスの参加証のリストバンドをつけた人たちがいっぱい銭湯にいました。銭湯のおばさんたち驚いただろうな。若い子たちが急にいっぱいきて。(私はあんまり若くないけど)。
でも日本の音楽フェスの老舗のフジロックも、最初の年はすごい悪天候だったらしいし、それで今まで続いているわけだから、フェスに雨というのは幸先がいいのかもしれません。快適な天候より思い出に残りそう。
今度またフェスに行くとしたらどんなに晴れていても雨の用意はしていこう。
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会場は、梅小路公園というところで、まわりには団地などがあるのであまり大きな音を出せないらしく、すべてのバンドがアコースティック編成でやりました。アンプは通すのだけど、エレキギターやドラムセットは使わない編成です。これがなかなかよかったです。
出演者のひとりのcoccoも、ギタリストの長田さんと二人だけの編成でしたが、 cocco自身も珍しくギターを弾いていました。(「私は楽器がなにもできないから」、といつも言っているのに)。
そして沖縄の、米軍基地の移転予定地、辺野古にいる希少動物ジュゴンのことを話して、ジュゴンに捧げる歌を歌ってくれました。沖縄出身者として、基地がすでに生活の一部になっていることにたいする複雑な思い(一概に反対といえないということもふくめて)もありながら、それでもジュゴンが帰ってきたニュースを見てとてもうれしかったそうで、ジュゴンのために自分にできることをしなくちゃと思ったそうです。
これは、それより少し前のトークと歌ですが、同じテーマのcoccoの話です。
http://www.cocco.co.jp/contents/index.html
(「期間限定スペシャル映像はこちら」と言うところをクリック)
でもフェスのときは、coccoは京都の町で前の日に基地反対のビラをもらってさらに考えたこととかもふくめて、リアルタイムな気持ちをいろいろ話してくれました。ウェブサイトのときよりも、やわらかいというか、両方の立場を考えたような、そんな話でした。
coccoの歌声がとてもよく響いて後方のマンションのほうにこだましていました。
思わず後ろをふりむいてマンションのほうを見ていた人が私のほかにもいました。
マンションの人がベランダに出て見ていました。
そのほかにも、いろんなしょうもない話もしてくれながら歌ってくれて、そんな話と歌とのひとつながりな感じがよかったです。
他のミュージシャンの演奏も、寒いなかだったけどよかったです。
くるりは今年になってから3回目なので、くるりには厳しくなってしまうけど、でもやっぱりよかったです。ウッドベースとアコースティックギターをずっと弾いてくれたのがよかったな。
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それから屋台の食べ物屋がとてもよかったのです。
みんな手作りでちゃんと作っているお店ばかりで、食べ物も飲み物もおいしいのです。
若い人が小資本で経営からやってるお店が多かったようで、こんな大きなイベントが初めてで、ご飯が足りなくなったりいろいろハプニングはあったようだけれど、いい「気」が出てました。
そして1万8000人の入場者でしたが、食器は割り箸以外ぜんぶリユースで、その場で洗ってまた使う(ボランティア団体の若者たちが洗ってくれるのだけど)という画期的な試みでした。ごみがでないし、なんといっても紙コップや紙皿より味がずっとおいしく感じます。
(割り箸はリサイクルするんだって。)
なんかこのシステム、物質としてのごみが出ないだけじゃなくて、その場にいい「気」を集めることに貢献しているような気がしました。
こういう大きなイベントで、こういう気持ちよさを体験した人たちがそれを家に持ち帰ることで、なにかが変わっていくことってありそう。
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音楽博覧会自体、スポンサーなしで行われたようで、満員御礼なのに赤字だったそうで(ということはくるりのCDの売り上げでまかなわれたのかなあ?)、大変だけど、その分、いい「気」で満ちていた感じでした。