12日の日曜日、高尾山に行ってきた。
高尾駅からバスで15分、「日影」というところで降りる。このへんは
「裏高尾」というみたい。少し行くと林道に入り、小川が流れていて、それに沿って歩く。とても涼しい!
少し行くと「日影キャンプ場」。
こじんまりとしたキャンプ場だ。
今日はここでイベントをやっているのだ。「高尾山エコラボキャンプ」。
音楽が聞こえてくる。
ほんとうはきのうからの二日間のイベントで、テントを張って泊まった人たちもいる。
出店で、オクラトロトロ丼を頼み、川のそばに座ってお昼ごはん。高尾でとれた野菜でつくったご飯。
300円だったのだけど、たくさん入っててお腹いっぱい。
食べ終わって川に入ってみる。キーンとするほどとても冷たい。でも少ししたら慣れてくる。
川のなかに、スイカがいくつか転がっていて、お茶やビールと一緒に冷やされている。自然の冷蔵庫。
子どもたちも川で遊んでいる。
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音楽は、ジャズから歌に変わった。
アンプを通したジャズは、演奏としてはすばらしいのだが、ちょっと山にはそぐわない気がした。
やっぱりジャズは都会の音楽のような気がする。
その後の歌のほうがしっくりきた。
なんというか、うまさをひけらかさない、ほんとにそのうたを歌いたくて歌っているうたという感じでよかった。でも私はあんまりじっくり聞くより、聞こえてくるという感じがよくて、出店などを見ながら聞いていた。
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原子力の研究者の小出裕章さんを見かけた。今朝、講演をしたのだが、私は間に合わなかった。でも先月私は小出さんの講演を聞いている。原子力にかつては未来を託すつもりで研究をしていたが、今は原発に反対の立場を取っている人だ。
なんというか、自分の主張を押し付ける感じががなくて、研究者として今までわかったこと、わからないことを伝えてくれる人、対話する人という感じ、そして本人は、得た知識を生き方のレベルに落とし込んで生きている人という印象。
キャンプ場での小出さんは、ビールを飲みながら、ひょうひょうとしていて、いろんな人と話しながら楽しんでいた。きのうから居たらしく、今日も一番最後まで居た。「先生」っぽいところが、少しもない。
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千羽鶴かと思って見たら、千羽ジュゴンがあった。沖縄に送るそうで、私も折り方を教わった。「上手に折ると、ジュゴンに似なくなるんですよ。だから慣れちゃうとむずかしいんです。」と、教えてくれた人が言っていた。
竹のお箸や、苔玉をつくるワークショップなどもあって、子どもたちが参加していた。私はヘンプの帽子を買った。
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音楽は、「東京アイヌ」と名乗る人たちの演奏になった。高尾に住むアイヌの3人組。ムックリやトンコリとあわせて歌ってくれる。すばらしかった。
アイヌ語で歌ったあと、「さっき、○○♪と歌ったのは、こういう意味です」と説明してくれる、その、説明のときの歌声もすばらしかった。「渡り鳥の姿が美しすぎて、漁師が撃てなかった」という歌とか、みんな自然の歌だった。
その歌を聴きながら、3歳ぐらいのきれいなワンピースを着た女の子が踊りまくっていた。そのうち興奮してワンピースを脱いでしまい、それを振り回して踊っていた。靴も脱いでしまっていた。
そのうちみんなで輪踊りになった。日本の盆踊りとは逆周りで回る。ひざをおりながら踊る踊り。たのしかった。
それから、沖縄出身のミュージシャンや、そのほかのミュージシャンをステージに呼んで、北から南までの音でジャムセッションをやる時間になった。
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アースデイとか、最近いろいろあるけど、街中の公園でなく、こういう自然のなかでやるイベントは、いい。
ほどよさが、とくによかったんだと思う。
盛り上げようとしすぎて、自然を壊してしまったり、自然のよさが見えなくなる感じ、つくりものっぽい感じが、なかった気がした。
でも2日間で延べ400人の人が集まったらしい。「400人も来ちゃったよ。アハハハ」と、主催者の女性が挨拶のときステージで豪快に笑っていた。若いと思うのにビッグママみたいな雰囲気のある人だ。いい味だしてる。
でも今度は何もないときに、またここに来たいな。近いうちに。
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高尾山に、道路のトンネルを掘る計画があるそうだ。
もしトンネルができたら、この夏の山の涼しさはなくなってしまうだろう。
いろんな虫や鳥の声、ムササビなどもいるらしい、そういう動植物はどうなるだろう。
東京を守っている貴重な山を壊してほしくない。
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