気功で、スワイショウという、簡単な体操があります。
いくつかバリエーションがあるうちのひとつに、(腰幅より少し広いくらいの足幅で)立って、腕を体のまわりで回転させて、それと同時に体も回転して捻れる、というものがあります。
気功の先生をしている友人には、これを毎朝起きたらやることを勧められました。エネルギーの循環がよくなるそうです。みなさんにもお勧めです。
私はこの動きを、アレクサンダー・テクニークのレッスンのなかでも取り入れることがあります。
気功としての効果のほかに、
・中心感覚をもつ。プライマリー・コントロールを思い出す。脊椎の長さを思い出す。
・体の奥行き、立体感を思い出す。
・”正面”の意識を変える。
・体全体を使った”ねじり”(一部分でねじらない)
というようなことにも、役に立つなあ、と思っています。
とくに楽器演奏をされている方に多いのですが、
「楽器を弾くには左右偏らせて体を使うという無理な姿勢をしなければならないので・・」
などと、言われることがあります。
弦楽器奏者の方や、またピアニストの方が高い音や低い音を弾くときにも、悩まれるようです。
これは、体は左右対称でなければいけない、という観念から来ていると思うのですが、私はこの「左右対称」という観念は、平面的に体を見すぎているのではないかな、と思うのです。
鏡の前に立って、正面から体を映すと、左右はほぼ対称なので、逆にそうじゃないところがあると、気になったりしますが、それは体をある一面から見た見方にすぎません。
体はもっとダイナミックに立体的で、たとえば腕は、体の後ろの下のほうから斜め上に伸びる筋肉からつながっていています。(腕の根元は腰だと言えるかもしれません。)
スアイショウの動きのような、腕を体にまきつけるように回転させる動きをやると、それがよくわかります。
・中心感覚をもつ。プライマリー・コントロールを思い出す。脊椎の長さを思い出す。
・体の奥行き、立体感を思い出す。
・”正面”の意識を変える。
・体全体を使った”ねじり”(一部分でねじらない)
というようなことについて、今まで持っていた固定観念から少し離れられると、楽器を構えたとき、左右非対称に楽器を構えることも、弾いてる途中で腕の位置を左や右に持ってくることも、より自由にできるようになります。
スワイショウの動きも、そのために役立つひとつとしても使えるかな、と思っています。
アレクサンダー・テクニークって、ひとつの正しい姿勢にあてはめるように思っている人もいるのかもしれませんが、そうではありません。よりダイナミックに、体全体を生き生きと使えるようになれればいいと思います。そういうことと、落ち着いて冷静なクオリティは、同時に持つことができるのです。
アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでの、アレクサンダー・テクニークのレッスンのスケジュールはこちらをご
覧ください。
私のアレクサンダー・テクニークのレッスンで行うことがあります。
私は腕の根元は、足の裏だと教えています。
画像として下記をご参照ください。昨年8月に仙台で開催したWSの画像記録です。
http://www.youtube.com/watch?v=KQSHEaCrf5Q