ホルンに再挑戦!

きのうは、京都でアレクサンダー・テクニークを学んでいる、若きホルン奏者/ホルン教師のバジルさんが東京に来ていたので、ホルンを教えてもらいに行ってきました。ホルンは高校3年間、吹奏楽部で毎日吹いていたのですが、高校卒業して楽器を手放してから吹けなくなった、と、思っていました。でも、きのう吹いてみたら、吹けました!うれしいです♪

高校時代、楽器は学校の楽器を借りてやっていたのです。マウスピースだけは自分のを持っていて、卒業してからもマウスピースだけは鳴らしていたのですが、それも鳴らすことができなくなっていたので、もう吹けなくなっちゃったんだな、と、悲しく思っていたのです。でもバジルさんは、
「マウスピースを鳴らすのは、全然違う楽器を吹くようなもので、楽器を吹くこととは全然違うし、あまり意味がないんですよ」
と言って、楽器を吹かせてくれました。

「唇をふるわせようとも思わないで」

と言われて、何回かトライしたら、きれいな音とは言えないものの、音がちゃんと出ました。

ホルンは、原始的な管楽器の特徴が残っている楽器で、ほら貝みたいに、口の形を変えるだけでいろんな倍音が出るという特徴があります。(指で動かすピストンとバルブもついてますが、本来はそれに頼らないでもいろんな音程が吹けるのです)。
バジルさんが、モーツァルトのメロディを、指を動かさずに吹いてくれて、「このメロディーを吹いてみませんか?」。

やってみました。全部はできないけど、ちょっとだけそれっぽく吹けました。

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高校時代の私は、ホルンを吹くために学校に行っていたようなもので、朝は6時前に起きて電車で通学して、授業がはじまる前の7時半ぐらいから自主練をやり、授業が終わったらパート練習と全体練習を夜までやって帰る、という毎日でした。日曜日は朝から学校に行って部活をやっていたし、お盆とお正月だけが休みで、たまの休みになると何したらいいか困るくらい、部活にはまっていました。それが何より充実していて、楽しかったんですね。
何かに思い切りエネルギーを注いで熱中したい年頃だったということもあるかもしれません。

ただ、それだけ長時間、練習していたわりには、あまり上手にならなかったな。
バンド全体としては気持ちがひとつになって、いい演奏をしていたと思うし、コンクールでもいいところまで行っていたのだけれど、私、個人としては、あまり上手ではなかったです。

音楽も、ホルンの音色も大好きだったし、音を出すことも、友人たちと合わせることも大好きだったけれど、自分が思うような音は出せていなかったですねー。

なんだか「自分は人より下手くそなのだ。だから人よりいっぱい練習しないと追いつかないのだ」という信念があったんですね。
それで、たくさん練習している割にあまり上達しないのは、仕方がないのだ、と思っていたので、何がいけないのだろうか?とも考えなかったのです。

むしろ練習を減らすとすぐに吹けなくなりそうな気がして、いました。

でも、バジルさんは「僕も高校時代はそうでした。大学に入って、練習量を減らすことを決めたんです。そうしてから、上達しました。」
と言います。

うん、今ならそのことの意味がわかります。

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最初に、「自分はへたくそなのだ」という思い込みができたのは、部活に入って一番最初に楽器を渡されて、「吹いてみてごらん」と言われてすぐに音が出なくて、それから毎日、トライして、1週間ぐらいしないと音を出すことができなかった、という体験から来ているのだろうと思います。

最初にうまくできなかったことで、頑張ってしまい、唇や口まわりを固くする癖がついてしまったのだと思います。

「やりすぎがよくない」という可能性は、当時はまったく考えてもみなかったですねー。

今回、バジルさんに見てもらって、「なんとか音を鳴らそう!」と頑張る癖を手放して、音が出せる、という体験ができて、よかったです!

管楽器を吹くのは気持ちがよいです!

「週二回、20分の練習で二、三ヶ月続けば単純に高三でできたことよりたくさんできるようになりますよ、きっと! アレクサンダー・テクニークやっているので自分全体の使い方がよいし」 と、言ってくれました。
「楽器は、中古で3万円ぐらいから出ているので、それを1万円ぐらいでリペアしてもらって使うという手もありますよ」と。

わぁー!
やりたいことが、すでにいろいろあるのだけれど、ホルンの再開にも気持ちが動いてしまいますね。どうしよう!?

バジルさんのブログはこちら 「ホルン考」

私(石井ゆりこ)のアレクサンダー・テクニークのサイトはこちらです。

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