7歳の男の子とカフェをやる

先日、池袋でやったスロービジネス見本市というイベントで、カフェでコーヒーとマヤナッツを出すお手伝いをしました。

イベントでは、友人・知人の発表があったり、前後に友人たちが泊まりにきていろいろおしゃべりをしたりして、よい刺激を受けました。

さて、カフェをお手伝いしたときの話ですが、カフェ担当のなかに、7歳のY君という男の子の名前がありました。

Y君は、お母さんと一緒に来るのかな、と思ったけど、お母さんはちらっと挨拶しただけで、別の仕事のほうに行ってしまい、あとは大人に混ざって仕事する気まんまんで、堂々とそこにいるので、私は少し前に教わったコーヒーの入れ方を、一緒にやりながら説明しました。Y君は一度やるとすぐ覚えました。それだけじゃなく、誰かが何かや誰かを探しているとすばやく走って持ってきて(連れてきて)くれるし、全体の目配りは行き届いているし、とても助けられました。

コーヒーを入れるのも、私など以上に手際がよかったのでやってもらってもいいな、とも思ったけど、よりむずかしいかもしれない会計を、やってみたいということで、会計をやってもらうことになりました。カフェが空いている間はお金を受け取り、おつりを渡し、お店を閉めてほっと一息ついていたら、「お金を数えなくちゃ」と、全部数えるところまでやってくれていました。

Y君はひまな時間ができるのは、苦手そうだったかな。

おもしろかったのは、「子ども用のコーヒーを出そう」と彼が思いついたことです。試飲してみたら、普通に淹れたコーヒーはちょっと彼には濃すぎて、熱すぎたようで、薄めてミルクとお砂糖を入れて飲んだのですが、それをメニューに出したいということです。

それはいいアイデアだけど、でも子どもはY君をいれて二人しかいないから、注文があったときに出す形でいいよね、と言ったのだけど、「いや、子ども用のコーヒーも一つポットに作っておいて準備したほうがいいよ」ということで、何度か問答したけど、譲らなかった彼でした。

それで彼は別の担当者と一緒に子ども用のコーヒーのポットを準備し、『子ども用コーヒー』と札を貼りました。値段は、大人用が200円なのに子ども用は250円、となっていました。スペシャルだからかなー?(実際には割引して200円で出しました。)

でもやっぱり、子どもが少なかったので、あまり売れなくて、「大人の人も飲んでいいですよ」ということになって、何人かの大人が注文したら、Y君はとても喜んでいました。

やっぱり自分がおいしいと思うものを、人に出したいと思うのは、サービス業の原点なのかも、なんて、思いました。

7歳、小学一年生というと、仕事をする、というイメージが全然なかったのだけど、すごく大事な役割を果たしてみんなを助けてくれていて、ありがたかったのと同時に、私の「小学一年生」とか「7歳」という概念があたらしくなりました。

昔の子どもや、伝統文化のなかの子どもは、みんなこんなふうに生き生きと働いているのかもしれないですねー。

自分のもってる力を発揮して、大事な役割を果たして、役に立つ、ということは、子どもにとっても、うれしいことなんだろうな。

そしてY君も、きっとふだん家でも信頼されているからこそ、こんなに信頼感のある仕事ぶりなんだろうなー、と思いました。

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