6月に来日してワークショップをするアレクサンダー・テクニーク教師、マリー・フランソワズの言葉を、
昔のノートから探して、写してみました。
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マリー・フランソワズ語録
・KAPPAのトレーニング・クラスにて 1999年 @京都
・ATA合宿 2000年 @静岡・函南
石井ゆりこのノートより
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○アレクサンダー・テクニークの教師としてのあり方について
Does the teacher make you doing less?
Or does the teacher make you doing more?
(先生はあなたを、”より少なく”させてくれていますか?
それとも、”より多く”させていますか?)
・わからなくても、そこにいることが大事
そこにいることでサポートになる。
・コメントを、ムーブメントにする。
コメントによってラベルを貼らない。
・時間をかけて、見て、聞いてみる。
生徒と一緒にやる。
わからなくなったときにはとくに。
・川に木の枝がたくさんあって水がうまく流れないとき、水をひっぱりますか?
水はひとりでに流れています。それを尊重すればいい。
・手を使うのと、質問&答えを使うのは、同じこと。
「いつでも、どんなものでも、質問やコメントをしたいときにはしてください」と言って、
たずねられたら、答える。
「わかりません」「それはそれほど大切なことではありません」
「それについては、あとで答えられるかもしれません」
というのも、ひとつの答え。
・レッスンのあと、なにか生徒に持って帰ってもらう。
ときには、質問を持って帰ってもらう。
・そのときの役割が先生であるとき、生徒であるとき、見てる人であるとき、どの役割のときでも、
その人としての同じ質を保てることが大事。
○垂直性(verticality /バーティカリティ)の流れ全体
「背中のサポート」とは、背中の構造だけにかぎることではない。垂直性の流れ全体のこと。
○関節と筋肉
・関節のスペースにはたらきかけると、筋肉のはたらき方が変わってくる。
・筋肉は、歳を取ると弱くなってくるかもしれないが、関節のはたらきは、歳とともによくなることがある。
○インヒビション/inhibition/抑制
・ドアを開ける鍵とドアを閉める鍵は同じ鍵ですよね。
状況によって全部違う鍵を持っていなければいけないことはない。
・インヒビション(抑制)は、ほうきです。
先生はほうきの使い方を教え、ほうきで何を掃くかはそれぞれの人が決める。
それぞれの人にとっての青空を見るために。
・インヒビションはアレクサンダー・ワークに属してはいない。人生に属している。
ただ、アレクサンダーの先生はインヒビションをどう使ったらよいかを、よりよく知っている人。
そして、それを伝える方法を知っている人。
○プライマリー・コントロール
・プライマリー・コントロールは、概念ではない。
「持っていなければならないもの」でもない。
ただ、そこにあるもの。
・プライマリー・コントロールは、関係性。
・「首を楽に」は、プライマリー・コントロールのひとつの入り口。
入口に入ったからといって部屋に入ったことにはならない。
鍵は、Undoing(やめていく、少なくしていく) プロセスに、ある。
○ready to move (動く準備ができている)
予期しないことが起こったときにこそ、動く準備ができていること(ready to move)が必要。
○Non-doing
Non-doingとは、いつでも静かなものとは限らない。
とっさに攻撃されたときにさっとよけることができるのもNon-doing.
自由な動きをもってNoと言えるのも、Non-doing.
○自律性(Autonomous)
自律性とは、そのときのまわりの状況から切り離されていることとは違う。
○○○
・楽器を正確にチューニングしたからといって、ミュージシャンがいなければ、音楽は鳴らない。
ショパンはチューニングの狂ったピアノですごい演奏をした。
・しんどい体のなかに、とても生き生きとした人が住んでいることもある。
・アレクサンダー・ワークをやって、必ずしも人生が楽になるとはかぎらない。
でも、自分の人生に出会えるようになる。
・それぞれの人たちが、本質的な価値とどうつながるかを探していきたい。
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マリー・フランソワズのアレクサンダー・テクニーク・ワークショップのご案内はこちらにあります。(文字をクリックしてください)。経験者も、初心者も歓迎です。
追記:2019年10月のマリー・フランソワズのワークショップは、石坪佐季子さん主催でこちらでやります。翌週に関西でもやります。