アレクサンダー・テクニークのレッスンをはじめて受けに来られたKさんが、感想を送ってくださいました。
ブログにシェアしてもいいですかとお聞きしたところ、Kさんは、「私のような一般の人に伝われば幸いだなと思います」とのこと。
確かに、たとえば音楽家のためにアレクサンダー・テクニークが役に立つということはかなり知られるようになってきましたが、それ以外の「一般の方」でもレッスンを受けて大丈夫なのか、不安に思われる方がときどきいらっしゃるようですね。もちろん、一般の方、大歓迎です。
アレクサンダー・テクニークのレッスンはどんな感じなのか、その一端を知る手がかりとして、ご本人の許可を得て掲載させていただきます。
「レッスンありがとうございました。帰り道は一段高いところから行き交う人々を見ているような感じで、視界も思考もクリアになったようでした。
また今日は知人と食事をする機会がありましたが、癖になっていたものすごい相槌が(本当に頭が痛くなるほど振りまくってました)、とてもゆっくりできました。今の自分ものすごく上品で女性らしいかも!と思うほどでした。
今まで、「人と話す時は中心軸を意識して相手に取り込まれないようにしましょう」などというアドバイスを聞いていましたが、いざ対面すると、そんなことできるわけがないという状態でした。ですが、先生に首の動かし方を一回教えていただいただけで、見事に体が覚えてくれたようでした。
今までは体の使い方を知らなかっただけなんだなぁと思いました。
また、頭の本当の動かし方を教えていただいて、疲れた時や鬱々してきた時などにゆっくり回すと、とっても頭が軽くなり、頭の中の重苦しい苦悩も消えていくのがわかりました。
「鬱の時は視野狭窄になっているので、視線をいろいろなところに向けるのがよい」、というのは知っていたのですが、首を締めながらやっても意味を成さないんだなと痛感しました。
体の使い方がわかると自分の体に愛着が湧きますね。」
註)ここでKさんは、「頭の動かし方」と書かれていますが、レッスン未体験の方のために書くと、これは、その動かし方が正しくて、そうじゃないのは間違っている、という意味ではなく、ふだんと違うふうに動かすことができること、たとえば「もっと楽に動かすことが可能だったんだ」ということを体験的に知ることによって、動きの選択肢の引き出しを増やすことができる、そこがポイントです。一見同じ動きであっても、緊張の度合いをより少なくするという選択肢が、あったりするんですね。そしてそれは選択肢なので、いつでも好きなときに選ぶことができるし、選ばない自由も、いつも、あります。
(アレクサンダー・テクニークのレッスンは、特定の動かし方を否定するようなものではないので、ご安心ください。)
自分の体に愛着が湧かれたとのこと、よかったですね!
そして、心の問題は本当に体とひとつながりだと実感します。
体という入口からアプローチすることで、無理なく変化が起こりやすいという場合はけっこうありますね。そのためのヒントを、アレクサンダー・テクニークのレッスンで持ち帰っていただけたら、何よりです。文章を読むだけでは実感するのが難しいことも、体感していただけると思います。