ホットハウス・フラワーズ

ホットハウス・フラワーズ

おとといは、渋谷クラブクアトロに、ホットハウス・フラワーズのライブに行ってきました。

ホットハウス・フラワーズは、フジロックに出た帰りに東京に寄ってくれた。

89年に初来日したときのライブに行って好きになって、次のライブは2001年、そのときはリアム、フィアクナ、ピーターの3人編成になっていて、ドラムなしのアコースティック・ライブ。このときのライブがまたすばらしかった!

3人全員が弾きながら歌えて、3人しかいないのに、ライブハウス全体、後ろからも音が響いて音に包まれるようなライブだった。

それから、リアムはソロで何度も来日してくれたが、バンドでの活動はお休みだった。

リアムのソロもすばらしいけど、やっぱりバンドの音は、かけがえない。

(プロモーターの人は、「ホットハウスフラワーズの見どころは、やっぱり、リアムです」と宣伝してたけど、それはそうかもしれないけど、でもそれだけじゃないよ、フィアクナとピーターの魅力も語ってほしい、って思ったけど、私が語ればいいのだね)

でも17年も経っているから、みんな変わっちゃってるかなぁ、と、ちょっとどきどきしながら行ってきた。

みんな、ちょっとお腹が出ておじさんになって、
リアムに至っては髪とひげを伸ばして、かぶりものの服を着て(あとでわかったけど西アフリカのマリで買ったものだとのこと)、宗教者みたいな格好になってた。
ピーターだけはなぜか変わらず若々しく見えた。

前座のウェスタン・キャラバン、こちらはおじいさん6人組。フィドル2人とペダルスティールギターを含むゴキゲンな古いアメリカ音楽。ボーカルのおじいさんが、マイクスタンドを斜めにしてマイク持ってうたうのがエルヴィスみたい!

それを堪能して休憩後、ホットハウス・フラワーズの演奏がはじまり、ノンストップで1時間半ぐらい。(曲の終りがそのまま次の曲につながって、文字通りノンストップだった)

リアムの声とピアノは相変わらず、美しさと力強さを兼ね備えて変幻自在にすばらしく、

フィアクナは、ファルセットのコーラスは、昔を知ってる者としては、ちょっと声が出にくそうなときもあったけど、やっぱりすばらしく、
今回はアコギは少なく、エレキが中心だったけど、西アフリカっぽいリフを多くいれて、同じ曲も全然違うアレンジになってる。

ピーターは、ブズーキでリズムを刻み、ソロを弾き、ヘヴィーな曲ではエレキベースに持ち替えて、もちろんコーラスも歌い、バンドの縁の下の力持ち。

そして最近新しくメンバーになったリズム隊のふたりが、またよかった! ダブルベースのマーティン・ブランデンもコーラスを歌う。

みんなが歌えるバンドって好き!

リアムは曲によってピアノの前から飛び出してきて踊りながら歌ってくれたり、一曲はブルージィなアコースティックギターを弾きながら歌ってくれた!

リアムのギター、以前ユニットALTで来日したとき、いかにも慣れない感じでおちゃめに弾き語ってくれたことがあったど、こんなに上手くなっていたなんて!

プリンスのパープルレインのカバーもやってくれた。盛り上がった。
後ろの席にアイルランド人の若者たちが陣取っていて、けっこうおしゃべりしながら聴いていた。そしてサビになったら一緒に歌い、とても楽しそうに盛り上がっていた。

アンコールではフィアクナが、ゲール語の歌を披露してくれた。(フィアクナのソロの歌はじめて聴いた!コーラスの時とは違い、低音ではじまる幽玄なボーカルを聴かせてくれる)

二回目のアンコールの曲もゲール語のアイリッシュ・トラッド。(有名な曲だけど名前忘れた)。アイルランド人たちが一緒に歌っている。

そしてフィアクナの吹くティン・ホイッスルのソロと、リアムの叩くバウローンで盛り上がる!!

たのしかったです!

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坂口恭平さんの展覧会
アレクサンダー・テクニークの本質を伝えたい

アレクサンダー・テクニークの本質を伝えたい

最近、アレクサンダー・テクニークが本質的にどんなワークなのかということを伝えるのはなかなか難しいなあと、いまさらながら悩むことがあります。

世の中では「わかりやすい」ものが求められているけれど、
アレクサンダー・テクニークは、わかりやすいものだとは言えないと思います。

以前、本を書いたときも、「わかりやすく書いてほしい」と言われ、
できるだけそれを心がけて書いたのですが、わかりやすく書くことによって伝えきれなかったものはあったのではないかなと思ってます。

しかしそもそも、本や文章で不特定多数の人に伝えるということに限界があるので、そこは割り切らなければいけないわけですが。

でも、アレクサンダー・テクニークの真髄は、対面で、「その人」に会って、
人間と人間が出会うことによって、日常では気づかないような微細な違いに気づき、今まで気づかなかった自分自身に気づくことにあると思います。

本や文章でも書けるような一般的なことを伝えるのであれば、レッスンでなくてもよいし、大人数の講座やオンライン講座などでもいい。
でも私はやっぱり、非効率ではあるけれど、「その人」の「そのとき」にお会いしてのレッスンにこだわりたい。

アレクサンダーさんが使った原理を参照しながら、
動きと、観ることと、対話と、触れることを組み合わせて、
起こっていること、起こりえることの世界を生徒さんと探究することで、
その人が変容していくこと、より楽になったり自由になったり、可能性にひらいていくことを、よりたしかにサポートできると実感しているからです。

そこにあるのは、誰にもあてはまるノウハウでもなければ、決まった正解でもない。もっと探求しがいのある、深い世界が広がっていると思っています。

たしかにノウハウ的なものが悪いわけではなく、わかりやすい言葉がきっかけになることはたくさんあります。でも、「わかりやすい」入り口を入った先にある、もっと深くておもしろい世界が、自分自身のなかにあることを、もっと知ってもらいたいなあ、と思うのです。

言葉で伝える限界を思いつつ、パラドックスのようですが、言葉でも、本質的なことを伝えることを模索しつつ、文章もがんばって書いていこう、と思いをあらたにしているところです。
ひとりひとりの生徒さんと出会う現場を大切にしつつ。

アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、東京と神奈川で週3日づつ個人レッスンを行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。
2018/8/18(土)声を出すこととアレクサンダー・テクニーク・ワークショップ お申込み受付中!
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3/31のCircle Voiceについてもう少し

3/31のCircle Voiceについてもう少し

3月3日に、吉祥寺キチムでのTakuji (青柳拓次) さんのソロライブに行ってきました。

Takujiさんはそこで、一言も言葉を発しなかった。
言葉はなくて、声だけ。
挨拶もなし。

曲は、3年前にサークルボイスでやってくれた曲たちと、ほぼ同じ。
世界のどこかわからないところで響いているような、なつかしい曲たち。

曲は同じだけど、響き方が、時が経った分、ちがう。
それを聴いて、体のなかで起こる感覚も、ちがう。

(サークルボイスのときみたいに、一緒にうたいたいな)と、一瞬、思ったけれど、でも自分で歌わなくても、響きが体のなかで起こって、体がゆるんだ。

3/31のCircle Voiceのときには、一緒にうたうことになる。みんなで。
そして私のアレクサンダーのワークとのコラボになる。
ひとりひとりが響きとなるためのお手伝い。
この味わいを生かした、Circle Voiceの場のひとつの変奏曲になるはず。

Circle Voiceには参加者として、3、4回ぐらい参加しました。
子どもたちがたくさん来ている回もありました。
集まる人たちによって、味わいが違う。そのときにしかない響き。響きがささえる場。

Takuji (青柳拓次さん サウンズ タクジ)は、UAのプロデュースなどをやったり、3ピースバンド Little Creatures での活動も息長く続けておられるすごい人。そしてこのサークルボイスはTakujiさんのライフワークのひとつなんだと思います。

こちらにCircle Voiceの動画があります。

アレクサンダー・テクニークとの相乗効果で、体全体から声が楽に出しやすくなるはず。
そして、みんなの声が集まって、場に満ちていくことでしょう。

午前の部は、中学生以下の方は無料にしました。
親子参加歓迎です。

【午後の回】

Takujiさんは、かつてBookwormという、誰でも参加できる詩の朗読イベントをされていたことがありました。
今回の午後の回を企画するにあたって私は、18年くらい前にそれに参加させていただいたことも思い出したのでした。たしか911の事件があったすぐ後で、私がアレクサンダー・テクニークを仕事にしはじめたすぐのころ。
そのときの場所は原宿でした。
アレクサンダーのクラスやワークショップのなかで、人前で話したり、朗読したりすることを当時もやっていたけど、今の時代の先端にいるアーティストで、それをやっている人がいるんだ!と、そのとき思ったのでした。
そしてドキドキしながら、番が回ってきて、本の一節を読みました。

Takujiさんと今回みたいな企画ができるとは、そのときは思っていなかった!

というわけで3/31は、午前はコトバのないうたの場、午後はコトバもある場。
片方参加も、両方参加も、どちらもOKです。

お申し込みは、詳細はこちらから

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3/31(土) “CIRCLE VOICE WORKSHOP” 音楽家 Takujiさんを迎えて、声とアレクサンダーテクニークのコラボ

3/31(土) “CIRCLE VOICE WORKSHOP” 音楽家 Takujiさんを迎えて、声とアレクサンダーテクニークのコラボ

音楽家 Takuji (青柳拓次)さんがファシリテートする参加型コンサート”Circle Voice”と、アレクサンダー・テクニークのコラボを、3年ぶりに行います。

3年前にやったとき、参加者の方々の笑顔がはじけてとまらなかったのが、ありありと思いだせます。

前回の参加者のご感想です。

歌うという概念が全然変わったというか、すごく自然なことなんだな、と感じて、皆さんの声がなんか、景色のような、というか、ここの空間にいるんだけど、外にいるような感じでした。

 

ふだん声を出すのがいつも楽にできないでいたのですが、
今日は自然に声が出たし、集中できて、頭をからっぽにできて、すごく疲れがとれて癒されました。

 

音が終わるところとかが、打ちあわせなしにぴたっと行く感じが、すげえ、な、なんで?みたいな…。気持ちいい感じでした。

 

最初は、自分が出す声のことしか考えていなかったけど、気が付いたらハーモニーというか、みんなの声を感じて、だんだん、深い話も何もしていないのに、みんなのことが好きになった。

 

超楽しかったです。目をつぶるとなんか踊っているみたいな感じで、楽しくてたまらなくなっちゃって、自分の声ってどうせ出ないと思っていたんだけど、楽しいじゃんと思って、あー、おもしろかったです。

 

みなさんのハーモニーが、なんてきれいなハーモニーなんだと聞き惚れてしまいました。下半身からどんどんどんどん上に伸びていくように思うと、声が楽に出ました。

 

合わせているうちに感情がぶわっとあがってきて、涙が出たら、よく見えるようになって、声を出す、響き合うってすごい気持ちよいことでした。

 

今回はどんなふうになるだろう?
私自身、とても楽しみです。

今回は一日ワークショップとして、私がファシリテートする時間も増やしてみました。(半日参加も可能です)。

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●午前の部
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まず、体全体の自然のはたらきを邪魔しないで、無理なく気持ちよく声を出すことを、アレクサンダー・テクニークを基にしたワークで、ゆりこがガイドします。

そしてTakujiさんにバトンタッチ
みんなでスキャットを歌う参加型コンサートの時間です。
Takujiさんのギターと、みなさんの声を響かせます。

「参加者のみなさんが主役の、いい場をつくれたらと思います」(Takujiさん)。

●CIRCLE VOICEについて

会場から立ち上る声の渦に、わたしたちの境が滲みだす

オーディエンスが、Takujiを中心として円になり、
世界中の部族、民衆特有のスキャット(意味を持たない詞)を
オリジナルのメロディにのせて歌う、参加型コンサート「CIRCLE VOICE」。

スキャットは、誰でも簡単に口ずさめるシンプルなもの。
会場に集ってきた人々は、他の参加者と共に自然に声を重ね合わせ、
その日だけのハーモニーを響かせます。

「音楽は、わたしたちが本来的に一体であるということを思い出させてくれます。
それは、遥か昔から変わらない音楽の大切な役割の一つです」

*年齢、国籍、性別、思想、宗教は問いません。どなたでもご参加頂けます。
*美しく上手に歌うことより、お互いの声を感じあう平和な場所を。
*歌うことが好きなひとから、心の中で歌うひとまで。

 

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●午後の部 聞くことと話すこと
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お互いに話すこと、聞くこと、
場のなかで話すこと、聞くことは、豊かな時間をくれます
が、伝えようと思う気持ちや、受け取ろうとする気持ちを
思うように届けられず、
かえって気が重くなったり、疲れてしまったりすることはないでしょうか。

午前中のCircle Voice で味わった場の波動を味わいつつ、
聞くこと、話すことをお互いにやってみたいと思います。

その際に、アレクサンダー・テクニークのワークを使って、
人と関わっていながら、自分の中心を忘れない
ということを探究してみましょう。
(午後は石井ゆりこがファシリテートします。)

意識の5割ぐらいを、聴き手や、話す内容に、
残りの5割ぐらいを自分の体に置いておいて話すと、
どんなことが起こるでしょう?

話の内容は、
・最近読んだ本や、見た映画、行った場所について話す。
・最近大変だったことについて話す
・自分の仕事について話す
・困っていることを話す
・詩の朗読、気にいった本の一節の朗読
・歌う(話ではなくてもOK)
・誰かと雑談

などなど、ほかにもあるかもしれません。

話すときに希望があれば、ゆりこがアレクサンダー・テクニークのハンズオンで、自分の体を思い出すことをサポートします。
聞くときの方のサポートのほうが必要と感じる方もいるかもしれません。それもウェルカムです。

自分の内と外を、両方大切にして、
その間にある窓をちょっとあけてみるような、
そんなあり方で集まる時間になればと思います。


●Takujiさんプロフィール

1971年12月8日、東京。クラシック・ギタリストの家系に生まれる。幼い頃よりギターを手にし、ピアノ、パーカッションを学ぶ。
1990年、Little Creaturesでデビュー。1991年、渡英。一年間のイギリス暮らしのなかで、世界中から集って来た音楽家たちの生音に出会う。
帰国後、Double Famousやソロ名義のKAMA AINA、青柳拓次などでも数々のアルバムをリリース。
2010年、沖縄に移住。日本各地の民謡とホリスティックなセラピーを学ぶ。2013年、新たなるプロジェクトとして、輪になり声が渦を巻く、参加型コンサート”CIRCLE VOICE”を沖縄のヤンバルからスタートさせる。
http://www.takujiaoyagi.com/biography/

●石井ゆりこ プロフィール


1988年にアレクサンダーテクニークを学び始め、1999年に教師認定(ATI)を受けて以来、東京と神奈川で教え続けている。
音楽家の方、介護職・対人援助職の方、肩こりや腰痛、また対人緊張などに悩む方などをサポートしている。
野口整体、プロセス指向心理学も学んできた。
ひとの多様性、自分の心とからだを自分のものとして取り戻すというテーマに興味を持ちつづけている。
ギター弾き語りが趣味。
国立音楽大学非常勤講師。
著書『ラクになる介護術』(誠文堂新光社)
『演奏者のためのはじめてのアレクサンダー・テクニーク』(ヤマハミュージックメディア)

http://www.littlesounds.com/

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3/31(土)
午前の部:10:20~12:50
午後の部:14:20~16:50
場 所 : 東京都文京区内(お申し込みの後、ご案内をお送りします)。
参加費 : 半日6500円、一日通し10000円、午前の回は中学生以下無料
定 員 : 午前の部:15名/午後の部:10名
講 師 : Takuji/石井ゆり子
お申し込み、お問い合わせ:下にあるフォームにご記入ください。
最後の欄に
・午前、午後、一日通しのどれをご希望か
・ひとこと参加動機――をお知らせください。
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アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、東京と神奈川で週3日づつ個人レッスンを行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。
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