植物文様
『植物文様ヴァイオリン・コレクション』というコンサートを聴きに、自由学園の明日館に行ってきた。
植物の葉の表面の電位変化を測る器械を考えたひとがいて、そこでとったデータをもとにつくられた音楽だそうです。
去年、おなじ植物文様のピアノのコンサートに行って、とてもよくて、CDも買ってしまい、今年もまた行くことにしました。
ほんとに植物の脈動の音をそのまま音楽にした、という感じで、たんたんとしていて、いいのです。
でもヴァイオリンって、多くの場合けっこうメロディアスにドラマチックに弾かれることが多いので、あんまりドラマチックになっちゃうとどうなのかな?と思っていた。
でも鈴木理恵子さんというバイオリニストが弾いた音は、
そんなことなかったです。
なんというか抑制された演奏でした。
何曲か、笙も入っていました。
笙の音はオルガンとかハープシコードの音にもなぜかちょっと似ていて、でも違う。
客席の後方、上から音が聞こえてきました。見えないところで吹いていました。
演奏が終わって演奏者が並んだところに、作曲家の藤枝守さんが出てきて、演奏者を紹介しました。いっしょに建物とピアノも紹介しました。ピアノはご縁があってきた、1920年代のピアノだそうです。建物も20年代の建物で、だからほんとにマッチしてうれしかった、と言ってました。
演奏者を紹介するときも、作曲家の藤枝さんはほんとにうれしそうに紹介していました。なんだか、この面子でこの場所で、この楽器でこの曲たちを演奏できていること自体がうれしいという感じで、作曲家と演奏家の関係とか、演奏家と聴衆の関係とか、そういうよくある関係とちがう感じでした。